E判定から京都大学に
合格するための
入試傾向と対策

対応力を磨いておく必要あり！

京都大学医学部の英語は大問が3題出題されます。 2023年は4題でしたが2024年度は3題となっています。長文問題が2題、英訳問題が1題出題されました。

過去の出題傾向としてアメリカ先住民についてや仮想現実と人間の神経系に関してなど、テーマが難しく通常の読解にも苦労する長文が出題されることが特徴です。 数多く英文を読み、難しい内容の文であってもしっかりと理解する訓練を日頃から行っておきましょう。

英訳問題の出題例として奨学金についての説明文作成、あるいはマイノリティーに関しての日本語文章の英訳など、最後の大問に関してもテーマが特殊です。 過去問を数多く解き、どのようなものが出題されても対応できるように準備しておくことが求められます。

答えまでの道を見つける力を養おう！

京都大学医学部の数学は大問が6題出題されます。問題の難度は基本標準的ですが、毎年、難度の高い問題が2問程度出題されています。

すべてを解き切ろうとは考えず、まずはこれら難問の中で比較的解きやすいものはどれかを見つけ出し、それに注力することが求められます。 難問の部分点ばかりに注力せず、一つでも多くの問題を完答できるように目指してください。

計算量が多い問題や、時間がかかる論証問題なども含まれているため、完投できる問題や部分点を取る問題など取捨選択が重要です。

難度の高い現代文の対策が必須！

京都大学医学部の国語は3題出題され、すべて記述式の問題になります。大問構成は基本的に現代文2題と古文1題で、現代文は評論文や随筆が出題されやすい傾向です。

現代文の難度は最難関レベルで、解答に必要な行数もかなり長く、求められる記述力はハイレベルです。問題文の表現のままでは回答しにくいため、自分なりにまとめなければなりません。古文は近世からの出題が多い傾向で、現代文ほどの難度の高さはないですが、こちらも記述力が重要です。

正確な文法知識や、古典常識を使って精度の高い現代語訳ができるかが問われます。過去問でしっかり演習しておきましょう。

どのようなことを問われても論述できるように準備しよう

京都大学文学部の日本史は大問が4題出題され、最後の大問は論述です。 田沼意次の財政政策や石高制の成立過程といったオーソドックスなものだけでなく、たとえば明治・大正期の社会主義運動の展開についてといった珍しいものまでさまざまな論題が提示されます。 文字数は200字と少なめなので、要点をしっかりと押さえていれば字数が足りなくて焦る事態には陥りません。

200字論述は京都大学をはじめほかの学校の試験でもよく出題されるので、それらを解いておくこともおすすめです。 論述以外の大問に関しては、古代から近現代まで偏りなく出題される傾向があります。 初見の史料が出されても慌てず、一つひとつをしっかり解いていくことが重要です。

論述問題を的確に解けるかどうかが鍵！

京都大学文学部の世界史は大問が4題出題され、ここ数年間は出題傾向に変化がありません。 例年、大問1・2ではアジア史を、大問3・4では欧米史を中心に出題されます。 テーマ自体はありふれたものが扱われ、またその範囲も偏りは少なく、広く浅く出題されています。 そのため教科書を読み込んだり過去問を数多く解いたりといった、一般的な受験対策をどれほど積み重ねられるかが鍵です。 大問1と3では毎年300字の論述問題が出題されます。

大問1と3では毎年300字の論述問題が出題されます。 これらはまず題意が何なのかを的確に把握し、それをベースに回答していくことが求められます。 ほかの箇所をなるべく早く解き、少しでも多くの時間を論述問題へ割けるように工夫しましょう。 論述問題の演習を繰り返し行い、この形式に慣れておくことも重要です。

数学の知識も必要！

京都大学医学部の物理は大問が3題出され、出題傾向の変化はここ数年間ありません。 問題形式は穴埋めが主であるため、一つひとつを解きながら同時に自分で図や式をまとめ、情報を適宜整理していかないと最後まで解き切ることが困難です。 また、微分法の知識や面積・体積の知識が求められる問題がよく出題されることも特徴です。

三角関数や数列、漸化式や極限などが求められることもあるので、物理に加え高校数学の勉強も積み重ねておきましょう。 ここ数年間は力学と電磁気が毎年出題され、次いで波動も多く出されています。 これら3つの範囲以外にもごく稀に熱力学も出題されることがあるため、対策は怠らないようにしましょう。 京都大学医学部の物理は偏りがなく万遍なく出題されるので、過去問などを利用してさまざまな分野の演習をしておきましょう。

基礎的な内容は完璧にしておこう

京都大学医学部の化学は大問が4題出されます。難易度の変化は比較的激しく、難化する年もあれば易化する年もあります。

京都大学の化学は難化すると分量も多くなる特徴があるため、時間内に解き切ることさえも難しくなります。だからこそ基礎はしっかりと固め、解ける箇所で確実に点数を稼いでいくことが必要です。 また、素早く計算できるよう鍛練を繰り返すことも効果的です。

内容としては反応速度や化学平衡、無機・理論の有望問題などが頻出します。 いずれの問題も知識をベースにした応用力や思考力が必須です。 問題を俯瞰的に見つめ、答えの糸口を探っていく経験を演習にて積み重ねておきましょう。

論述問題を解けるかどうかが重要！

京都大学医学部の生物は大問が4題出されます。 難易度は前年度と変化がないか易化するかで、難化は稀です。 しかし油断は禁物なので、数年間遡って過去問へ取り組み、教科書の内容はしっかりと把握しておきましょう。 ここ数年は生殖や遺伝が頻出なので、それらの学習は特に力を入れておくことをおすすめします。 論述問題は長文のものが出される傾向が強いため、文章を書く練習は必須です。

論述問題は長文のものが出される傾向が強いため、文章を書く練習は必須です。 文章の途中で論旨が変わったり回りくどい表現を使ったりといった、文章執筆に慣れていない人が陥りがちなミスを犯さないように注意しましょう。 分野をまたがって知識を関連付け、それを言葉でうまくまとめる能力も養っておいてください。 なお、計算問題も出題されるので、それについても対策しておく必要があります。